
23時。
いつものように仕事を終えて、行きつけのスーパーへ。自転車を止めて鍵をかけているその横で、さよならの挨拶をする男女がいた。
僕は手紙を一通持っていて、それを出さなければならなかったので、スーパーのすぐ傍にあるポストへ向かって歩き出したのだが、同じタイミングで男の方も女に背を向けて歩き出していた。
つまり、僕と男はほぼ同じタイミングで同じ方へ向かって歩き始めたのだ。
十数メートルほど共に歩き、ポストにたどり着いた僕は、手紙をポストへ放り込むと、その男に背を向ける形で来た道を戻る。
視線を前方に向けると、その女はまだそこに立っていて、こちらを見ていた。いや、正しくは僕の肩を通り越した先にいる男を見つめていたのだった。
僕が邪魔で男の姿が見えないのだろうか。
女は半歩右へ動くと、さらに首を斜めに傾けて男の背中を目で追いかける。
・・・なんだろうか、これは。
やがて僕は女の横を通り過ぎ、スーパーの入口を目指す。
しかし、居ても立ってもいられずに、こっそり振り返って二人の様子を窺う。
男はちょうど4,50mほど先にある路地を左に曲がったところで、遂には姿が見えなくなった。
するとどうしたことか。
女は肩で深く息をするように深呼吸をしたかと思うと、おもむろに夜空を見上げたのだ。
まるで彼との別れを惜しむかのように。
・・・。
僕は幾ばくかの目眩のようなものを感じながら、よもや、このような素敵なワンシーンを生で体験できるなどとは思ってみなかったので、酷く狼狽していた。
どういう関係のどんな二人なのかは全く分からないのだけれども、傍にいるだけで感情がこちらにも伝わってくるかのような、切なくも清々しくもある彼女の所作に、僕はすっかり打ちのめされていた。
二人に幸あれ。
我ながら無意味な祝福だ。

THE BACK HORN、GRAPEVINEを聞いていたと言うだけあって、そのテイストが感じられる曲調。3ピースでも音にしっかりとした厚みがあって、バランスが良いと思った。
その名の通り、切なくて冷たい雨が降る。TK(男性Vo)のハイトーンは好みが分かれるところだが、345(女性Vo)とのツインボーカルが生み出す緊迫感はとても狂おしく、破滅的で情緒に溢れている。
でもね、曲はめっちゃカッコイイス。そういう細かいところを気にするアホウは僕くらいなもんで、良いアルバムに仕上がってますよ。
いやはや、凄いの見てもーた。基本はスクリーモなんですが、エモが来たと思ったらいきなりエレクトロニカなん?4つ打ちなん?っていう最高の一品です。
1曲目の「insurance?」からいきなり「It's Only Natural」と似たテイストのノリノリナンバーで、一気に持ってかれてしまいました。全体的に気持ちよく聴けるアルバムに仕上がっています。
埼玉産インディーズバンドLooking For。同郷なら応援しないわけにはいかない。とにかくメロディック・メロディックなのであります。まさしく僕好み。ありがとうございます。
初めて聴いた感想はズバリ「つまらん」。
で、封印しようかと思いつつ、他に聴くものもないし・・・などとループ再生していたところ・・・4,5回目くらいから良くなってきました。
僕のファーストインプレッションは、
「んー、フライングキッズ?いや、オリジナルラヴ?」
でした。
前作 rapture が割とアップテンポで勢いのある印象だったので、アップテンポ好きな僕には少し物足りないというか、お子ちゃまな僕の好きな路線とはちょっと違うかなぁという感想。
女性Vo.なんですが、彼女の声と曲の世界観が絶妙です。彼女の声を聴いていると、切なくなるような、苦しくなるような、かと思えば一気に解放されるような、フワフワ浮かんでいるような。
クラムボンが好きな人とかすんなり聴けるんじゃないかと思います。
正統派J-popとでもいうべき非常に聴きやすい作品。メロディーも心地よく耳に残る感じ。無意識のうちに結構気に入っていたらしく、このまえ気付いたら4曲目のサビをひたすら口ずさんでました。
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